不起訴処分と略式請求

検事は、警察より事件が送致された場合、その事件に対し、
1 公訴の提起
2 略式請求
3 不起訴処分
のどれかの処分を行わなければなりません。

特に、被疑者(ひぎしゃ)が逮捕、勾留(こうりゅう)された場合は、 原則として約23日間の間に処分を決めなくてはなりません。

この内、2の略式請求は被疑者に異議がなければこれで刑事手続きは終了します。

3の不起訴処分の場合は、これでひとます刑事手続きは終了し、勾留されていたならば釈放されます。

ただ、不起訴処分でも、起訴猶予の場合は、可能性としては、事後起訴される余地が残ります。

まず、2の略式請求とは、刑事訴訟法461条~470条に規定された手続きで、その要件は、
(1)簡易裁判所の管轄となる比較的軽微な事件で、
(2)100万円以下の罰金等の財産刑が課される犯罪について、
(3)被疑者に異議がない場合には、
簡易裁判所が公判前、検察官からの提出資料のみで審理を行い、罰金等の財産刑を科する手続きです。

この手続きにより公判前に裁判所から出される命令を略式命令と言います。
略式命令を受けた者または検察官は、その告知を受けた日から14日以内であれば正式裁判の請求をすることができます。

ただ、一度は、被疑者が納得して同意している以上、正式裁判になるケースは少なく、私も1度だけ、 納得できない被疑者から依頼を受けて、正式裁判を行ったケースがあるだけです。

次に、不起訴処分とは、公訴を提起しない旨の検察官による処分です。
検察官は、警察から送致された事件及び自ら認知した事件について処理を行わなければなりません。
不起訴処分もこの処理の一つです

不起訴処分には、その理由により、大きく言って、
(1)裁判における無罪と同様と言うべき、「嫌疑なし」あるいは「嫌疑不十分」を理由として行われる不起訴処分と
(2)証拠が充分でも、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況により訴追を必要としないとき」 にあたると認める場合に「起訴猶予」(刑訴248条)として行われる不起訴処分があります
(細かい分類については、「事件事務規定」72条参照)。

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