痴漢を行ったことを認める場合の弁護士の活動

痴漢を行ったことを、依頼者(被疑者)が認める場合は、いわゆる情状弁護(じょうじょうべんご)を行うことになります。

情状とは、検察官が公判請求等を行うかどうかの判断の際や、裁判官が有罪の場合の判決において、どの程度の量刑に するかを判断する場合に考慮される事情のことで、性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況などのことです。

このような情状がよいことを検察官・裁判官にわかってもらうよう弁護活動することを情状弁護といいます。

覚せい剤取締法違反等のように被害者がいない犯罪と異なり、 痴漢のような被害者がいる犯罪の場合、情状弁護の基本は被害者との示談です。

無罪を主張している場合も、被害者との示談ということは、一応考えられますが、実際には、 行為としては矛盾することになり、難しいというのが現実です。

ただ、逮捕・勾留されている期間、つまり、検察官が一定の処分を行う間に示談を成立させるのは、時間的に大変苦しい場合も多いです。

まず、示談を行うためには、被害者の氏名・連絡先を知らなければなりません。
むろん、被疑者(ひぎしゃ)の方や、その家族の方が、警察・検察に聞いても通常教えてもらえません。

弁護士が弁護人になれば、少なくとも、警察・検察が自分たちの考えとして教えないということはありません(警察が 警察から教えていいかどうかはいえないので、処分を決める検察に聞いてくれと言うことはあります)。

けれども、特に痴漢事件などの場合、事件直後は、被害者の方が警察・検察に弁護士にも氏名・連絡先を教えないように という意向を示され、その意向により、警察・検察が弁護士にも氏名・連絡先を教えないということもあります。

被害者の氏名・連絡先を知るためにも、時間を要する場合(被害の態様等により被害者の怒りが強く教えてもらえない 場合もあります)があるのです。

また、被害者の氏名・連絡先がわかったとしても、いきなり、電話して、示談がその電話でまとまるというケースはまれであり、 やはり、被害者の心情を考え、手紙・電話等で、アポイントを取ってからお会いするのが正攻法です。

さらに、1度会ったからといって、すぐまとまるとは限らず、むしろ、2~3度お会いしなくてはならないことも多い のですが、被害者も、勤務時間の関係から、休日しか会えないということもあり、時間的には、苦しい場合もあります。

痴漢事件の場合、被害者の方は、依頼者(被疑者)に連絡先を知られることをいやがる場合もあります。

この場合は、弁護士だけが被害者の連絡を知る形で、依頼者(被疑者)には知らせることはないということで、示談をお願いすることもあります。

また、弁護士にも連絡先を教えたくないという場合は、警察等を通じ、被害者側が指定した場所に弁護士が赴き、示談を お願いすることもありえます。

示談の場合の金額については、痴漢行為の態様に応じた相場的なものもないではありませんが、結局は、被害者の意向と、 依頼者(被害者)の刑事処罰を受けることによるダメージの相関関係で決まるとしかいいようがありません。

示談が成立した場合は、公判請求前であれば、検察官にその旨述べ、起訴猶予(きそゆうよ)の不起訴処分、それがだめな 場合は、略式請求(略式手続)にするよう説得します。

示談が成立しなかった場合は、示談交渉の経緯、なぜ、示談が成立しなかった理由を報告したり、他の情状、たとえば、 監督をしてくれる人がいる等を検察官に示し、説得するようにします。

公判請求が行われた場合も、起訴前と同様です。この場合は、説得の相手が検察官から、裁判官になります。

示談がまだ、成立していなければ、成立するよう努力することになりますし、他の情状等も主張していくことになります。

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