痴漢冤罪事件「それでもボクはやってない」

「それでもボクはやってない」は、 ただなにより、痴漢事件の疑いを掛けられ、無罪を主張したところ、逮捕→勾留(こうりゅう)され、その後、 起訴されても、否認していることから保釈されず、勾留されたままという日本の刑事裁判の現実を、明確に表現したという点では、 日本映画の中でも屈指の名画だと思います。

痴漢を処罰する法律としては、刑法の強制わいせつ罪(刑法176条)または、 東京都であれば「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」 (通称「ぐ条例」5条1項、8条)があります。

このうち、ぐ条例は、現在は、法定刑(法律で定められた刑罰)が「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっていますが、 平成13年(年数はやや不確かですが)は、懲役刑はなく、5万円以下の罰金のみでした。

認めれば罰金5万円であるのに、否認すれば、逮捕→勾留され、保釈もなかなか認められず2ヶ月以上も 勾留されるという状況は、まさに、見えない冤罪を作りだしているのではないかと思ったものでした。

平成19年(2007年初め)のこの映画ですが、平成19年春ころから、東京地方裁判所民事第14部(勾留状等 を発令する令状も担当している部)は、主に痴漢事件の関係で、勾留請求の却下を目に見えて認め出しま したが、私自身は、何の根拠があるわけでもありませんが、この映画の影響ではないかと思っています。

また、痴漢事件に限らず裁判員裁判の関係(痴漢事件は対象外)で、公判前整理手続きを効率的に進めるためにか、無罪を 主張している事件についても前より、裁判所が保釈(起訴後、保証金等を条件に被告人を釈放する制度)を認めるように はなってきています。

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
5条1項
「何人も、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しくしゆう恥させ、又は人に不安を覚えさせるような 卑わいな言動をしてはならない。」
8条1項
「次の各号の一に該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
一 第二条の規定に違反した者
二 第五条第一項又は第二項の規定に違反した者
三 第五条の二第一項の規定に違反した者」

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