逮捕・勾留された被疑者・被告人は、警察の留置場(りゅうちじょう)又は、拘置所(こうちしょ)に留置されます。

留置場(りゅうちじょう)は、各都道府県警察内全国で約1300カ所にあります。

これに対し、拘置所(こうちしょ)は、全国に8カ所(ただし、別に拘置支所もあります)、 東京には、東京拘置所(東京都葛飾区小菅)、立川拘置所(東京都立川市泉町)の二カ所があります。

留置場(りゅうちじゅう)とは、未決拘禁者(被疑者・被告人)を収容する各都道府県警察内に設置された留置施設 のことです(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律14条1項)。

これに対し、拘置所(こうちしょ)とは主として未決拘禁者(被疑者・被告人)を収容する法務省の施設機関のことです。
なお、拘置所には、死刑確定囚等も収容されています。

留置場(りゅうちじょう)と拘置所(こうちしょ)は、被疑者・被告人が勾留される場所であることは、共通ですが、 留置場(りゅうちじょう)が、警察署の管理下にあるのに対し、拘置所(こうちしょ)は、法務省の管理下にある点で違います。

勾留が捜査のために逃亡・罪証隠滅(ざいしょういんめつ)(証拠を隠したり無くしたりなどすること)のおそれを 防止することにあり、捜査機関による取り調べにあるものでないこと、被疑者(ひぎしゃ)を警察の管理下である留置場 (りゅうちじょう)で勾留(こうりゅう)することは、精神的に自白を強要することにつながりかねないことからすれば、 拘置所を勾留の場所とするのが妥当です。

しかしながら、前記のとおり、拘置所の数が警察の留置場の数より著しく少なくめ、被疑者(ひぎしゃ)勾留 (こうりゅう)を拘置所で行うというのは現実的とはいえないのが現状のようです。

実務的には、検察官が自ら捜査する事件については拘置所(こうちしょ)に収容しますが、警察が行う大部分の事件に ついては、留置所を勾留の場所として指定し、起訴後は、拘置所に被告人を移送(いそう)(場所を移すこと)すると いう運用が行われているようです。

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